重症心身障害とは?

 重症心身障害とは、重度知的障害と重度肢体不自由が重複している状態像です。医学的診断名ではなく、児童福祉の行政上の措置を行うための定義です(医療的ケアの有無は問われていません)

 超重症児とは、重度肢体不自由と医療依存の高い状態像です。医療の診療点数の加算の判定基準に用いられる概念です。重症心身障害+医療的ケアといったイメージです。

 医療的ケア児とは、日常生活において医療が必要な状態像です。身体障害や知的障害有無は問われていません。「重症心身障害のある医療的ケア児」から「歩ける話せる医療的ケア児」のように状態像は様々です。

児童福祉法の定義:重症心身障害児

 重症心身障害とは、重度の知的障害と重度の肢体不自由が重複している状態像です。

 

児童福祉法第7条第2項

  • この法律で、障害児入所支援とは、障害児入所施設に入所し、又は指定発達支援医療機関に入院する障害児に対して行われる保護、日常生活の指導及び知識技能の付与並びに障害児入所施設に入所し、又は指定発達支援医療機関に入院する障害児のうち知的障害のある児童、肢体不自由のある児童又は重度の知的障害及び重度の肢体不自由が重複している児童(以下「重症心身障害児」という。)に対し行われる治療をいう。

 児童福祉法では、児童入所施設の対象者として、重症心身障害児が定義されています。つまり、重症心身障害とは医学的な診断名ではなく、福祉制度(行政)上の呼び方です。

重症心身障害児(者)の数

 重症心身障害児(者)は全国に約4万3千人いると推計されています。そのうち、約3割が施設入所で、約7割が自宅で生活をしています。(厚生労働省.2015(平成27)年.障害児支援について.p15)

大島の分類

 「重度の知的障害」や「重度の肢体不自由」の基準は法律には示されていません。

そこで、児童入所施設の入所判定基準として大島の分類が用いられています。

図の1〜4が重症心身障害とされています。

 

超重症児(者)スコア

 重症心身障害は「福祉行政上」の呼び方でした。一方、医療の分野では診療報酬上の加算の評価基準として「超重症児(者)・準超重症児(者)の判定基準」が用いられています。

児童福祉法での定義:医療的ケア児

 法律に「医療的ケア児」という定義はありません。

 「人工呼吸器を装着している障害児その他の日常生活を営むために医療を要する状態にある障害児」を一般に「医療的ケア児」と呼んでいます。

児童福祉法 第56条の6第2項

  • 地方公共団体は、人工呼吸器を装着している障害児その他の日常生活を営むために医療を要する状態にある障害児が、その心身の状況に応じた適切な保健、医療、福祉その他の各関連分野の支援を受けられるよう、保健、医療、福祉その他の各関連分野の支援を行う機関との連絡調整を行うための体制の整備に関し、必要な措置を講ずるように努めなければならない。

 医療的ケア児とは肢体不自由や知的障害の有無や程度に関わらず、日常的に医療を必要とする児のことなので、医療的ケアを必要としながら、歩けたり、話せたりする児を含む新しい概念です。

 

 2016(平成28)年に児童福祉法が改正され、人工呼吸器を装着している障害児その他の日常生活を営むために医療を要する状態にある障害児として法律で定義されました。